
この記事の結論
- 経理の外注は「記帳代行(月間100〜250仕訳で月額6,000〜20,000円目安)」と「オンライン秘書(月額5万〜15万円目安)」で費用も任せられる範囲も大きく違います(出典:弥生株式会社/HELP YOU・2026年7月時点)。
- 一人社長がまず手放すとよいのは、経理の中でも「頻度が高い×時間がかかる×多少のミスは後で直せる」作業。記帳・領収書整理はその典型で、外注効果が出やすい領域です。
- 節税や申告の可否といった税務判断は外注先に丸投げせず、税理士など専門家にご相談ください(記帳代行会社は税務申告を代行できないのが原則です)。
「請求書の発行と領収書の入力だけで、気づけば毎月半日が消えている」——スキルはあるのに事務で時間を奪われる一人社長・個人事業主にとって、経理は最初に外注を検討したい代表格です。この記事では、経理を外注したときの費用相場、任せられる範囲、依頼の流れを、記帳代行とオンライン秘書の違いを軸に整理します。数字はすべて2026年7月時点でWeb確認したものに出典を付けています。
「経理の外注」とは?記帳代行とオンライン秘書の違い
経理の外注とは、仕訳入力・記帳・請求書発行・入金消込・経費精算といった事務作業を社外に委託することです。大きく分けると「記帳代行」と「オンライン秘書(オンラインアシスタント)」の2系統があります。記帳代行は仕訳と会計ソフト入力に特化し、月間100〜250仕訳で月額6,000〜20,000円が目安(出典:弥生株式会社・2026年7月時点)。オンライン秘書は経理に加えメール対応や資料作成まで幅広く任せられ、月額5万〜15万円が目安です(出典:HELP YOU・2026年7月時点)。なお税務申告そのものは税理士の独占業務で、記帳代行会社は原則代行できません。ここが両者の最大の線引きです。
実務では、freeeやマネーフォワードなどのクラウド会計を軸に、領収書データを共有→外注先が仕訳→社長が承認、という分担が一般的です。記帳代行は「入力を手放したい人」、オンライン秘書は「経理も含めてバックオフィス全体をまとめて手放したい一人社長」に向きます。まずは自分がどちらを求めているかを言語化するのが出発点です。
経理を外注するといくら?依頼先タイプ別の費用相場
経理の外注費用は「年商」ではなく「業務範囲×取引量(仕訳件数)」で決まります。記帳代行は1仕訳あたり50〜100円が中心で、従量課金では100〜300円/仕訳のケースもあります(出典:弥生株式会社/クラウドソーシングTimes・2026年7月時点)。時間制なら1時間2,000〜3,000円程度。税理士の顧問契約に記帳代行を含めると個人事業主で月額3万円程度から(月6,000〜40,000円)、確定申告のみの依頼は年商500万円未満で7〜8万円が目安です(出典:大阪の税理士法人/弥生株式会社/みつかるPRO・2026年7月時点)。オンライン秘書はフジ子さんのプラン20(月20時間)が税込62,700円、プラン30(月30時間)が税込92,400円です(出典:フジ子さん公式・2026年7月時点)。
| 依頼先タイプ | 費用の目安(2026年7月時点) | 主に任せられること |
|---|---|---|
| 記帳代行(専門会社) | 月額6,000〜20,000円/1仕訳50〜100円 | 仕訳入力・会計ソフト記帳 |
| オンライン秘書 | 月額5万〜15万円(20時間で約6.3万円〜) | 経理+請求書発行・メール・資料作成など |
| 税理士(顧問+記帳代行) | 月額3万円程度〜/確定申告7〜8万円〜 | 記帳+税務申告+節税相談 |
※金額は仕訳件数・資料の整理状況・地域により変動します。正確な費用は必ず見積もりで確認してください。
経理の外注を始める依頼の流れ・準備するもの
初めての外注は「いきなり全部渡す」のではなく、範囲を絞って小さく始めるのが失敗しないコツです。標準的な流れは、(1)手放したい業務の棚卸し、(2)記帳代行かオンライン秘書かの選定、(3)無料相談・見積もり(仕訳件数を伝えると精度が上がる)、(4)契約と会計ソフト(freee/マネーフォワード)の共有設定、(5)領収書・請求書の受け渡しルール決め、(6)初月は試運転として二重チェック、の6ステップです。準備物は、直近の通帳データ、領収書・請求書、会計ソフトのアカウント、勘定科目の運用メモの4点。これだけ揃えば大半の記帳代行はスタートできます。
- 手放したい経理業務を書き出す(記帳/請求書発行/入金消込 など)
- 記帳代行(入力特化)かオンライン秘書(範囲広め)かを選ぶ
- 月間の仕訳件数を数えて無料見積もりを取る
- 会計ソフトの共有権限を設定し受け渡しルールを決める
- 初月は必ず自分でも中身を確認し、指示の粒度を調整する
記帳代行・オンライン秘書・税理士の使い分け比較
3者は競合ではなく役割分担です。記帳代行は「入力を安く手放す」、オンライン秘書は「経理を含む雑務をまとめて手放す」、税理士は「税務の責任を持ってもらう」のが得意領域。一人社長の典型解は、記帳をオンライン秘書または記帳代行に任せ、決算・申告と節税相談だけ税理士に依頼する組み合わせです。費用は記帳代行が最安、税務の安心度は税理士が最上位。どれか一つに寄せるより、取引量とかけられる予算に応じて重ねるほうが、経理のアウトソーシングは費用対効果が出やすくなります。
- 記帳代行:コスト重視/入力だけ手放したい人向け。税務相談は不可。
- オンライン秘書:経理+その他事務も丸ごと手放したい一人社長向け。単価はやや高め。
- 税理士:確定申告・節税・税務調査対応が必要な人向け。記帳込みの顧問も可。
経理の外注で任せられる範囲・任せない方がいい業務
任せやすいのは、定型で判断が少ない作業です。具体的には、領収書・請求書の仕訳入力、通帳データの記帳、請求書発行、入金消込、経費精算、給与計算、月次の数字集計。これらは記帳代行やオンライン秘書、経理代行会社に安心して渡せます。一方で、外注先に丸投げしない方がよいのは、節税の判断、勘定科目の最終方針、資金繰りの意思決定、そして確定申告書の作成・提出(税理士の独占業務)です。とくに税務判断は誤ると追徴のリスクがあるため、税理士など専門家にご相談ください。「作業は外注、判断は自分と専門家」という線引きが、経理を外注する際の安全な基本形です。
外注すべき経理業務の見極め方——手放す3軸と基準時給ROI
何を外注するかは、感覚ではなく基準で決めると迷いません。本メディアの「手放す3軸」は、(1)頻度(月に何回発生するか)、(2)時間(1回にどれだけ奪われるか)、(3)ミス許容度(間違えても後で直せるか)の掛け算で見ます。3つとも高い作業ほど外注効果が大きく、記帳・領収書入力はまさに該当。逆に頻度が低く判断が重い業務は手元に残します。あわせて「基準時給ROI」で金額換算すると判断が明確になります。基準時給は一般社員相当の2,000円/h(本メディアの2026年7月時点ドラフト値)とし、削減できる時間×2,000円が外注で取り戻せる時間価値です。
基準時給ROIの計算例:記帳に月10時間かけている一人社長が記帳代行(月1.5万円)へ手放すと、削減時間10時間×基準時給2,000円=月2万円分の時間価値。外注費1.5万円を差し引いても月5,000円分の余力が生まれ、その時間を本業の受注に回せます。目安として、削減時間×2,000円が外注費を上回るなら「手放してよいサイン」です。
時短スコアの例:「領収書スキャン→仕訳入力」は頻度★★★/時間★★★/ミス許容度★★★で時短スコア★★★★★(最優先で手放す)。一方「確定申告書の作成」は判断が重くミス許容度が低いため時短スコア★☆☆☆☆(外注ではなく税理士へ)。まずスコアの高い作業から一つずつ外注していくのが安全です。
経理を外注する前に知っておきたい失敗と対策
よくあるつまずきは3つです。第一に「渡しっぱなしで中身を見ない」こと。初月は必ず仕訳の中身を確認し、勘定科目の方針をすり合わせます。第二に「安さだけで選ぶ」こと。1仕訳50円でも追加のオプション費用(レシート整理・急ぎ対応)で総額が膨らむ例があるため、見積もりは総額と含まれる範囲で比較します。第三に「税務まで任せられると誤解する」こと。記帳代行は申告の代行や節税アドバイスができないため、そこは税理士など専門家にご相談ください。加えて、領収書などの個人情報・機密の受け渡し方法(クラウド共有の権限設定)を最初に決めておくと、情報漏えいのリスクを抑えられます。
よくある質問(経理の外注)
Q1. 経理の外注はいくらから始められますか?
記帳代行なら月間の仕訳が少ない場合、月額数千円台から始められることがあります(1仕訳50〜100円が中心・出典:弥生株式会社/2026年7月時点)。まずは仕訳件数を数えて見積もりを取りましょう。
Q2. 記帳代行とオンライン秘書、一人社長はどちらを選ぶべき?
入力だけ手放したいなら記帳代行、経理に加えメールや請求書発行などもまとめて任せたいならオンライン秘書が向きます。取引量が少ないうちは記帳代行から始める人が多い傾向です。
Q3. 確定申告も外注できますか?
確定申告書の作成・提出は税理士の独占業務で、記帳代行会社は代行できません。申告や節税は税理士など専門家にご相談ください。記帳は外注、申告は税理士、という分担が一般的です。
Q4. 領収書はどうやって渡すのですか?
多くはクラウド会計(freee/マネーフォワード)やクラウドストレージでデータ共有します。紙のみ対応の会社もあるため、受け渡し方法は契約前に確認しましょう。
今日の1アクション
スマホのメモを開き、直近1か月で「経理に使った時間」をざっくり書き出してみましょう。その時間×2,000円(基準時給)が、外注で取り戻せる金額の目安です。数字が見えると、手放す判断がぐっと軽くなります。
現役の一言:「記帳を手放した月、初めて“社長の仕事”に丸一日使えました。外注は経費ではなく、時間を買い戻す投資でした。」
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本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定のサービスや税務上の取り扱いを保証・推奨するものではありません。料金は各社の改定や条件により変動します(記載は2026年7月時点の各社公表・公開情報にもとづく参考値)。税金・確定申告・節税など個別の判断については、税理士など専門家にご相談ください。文責:外注社長ブログ編集部。
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